読者さまペロブスカイト太陽電池って、
普通の太陽光パネルと何が違うの?
「ペロブスカイト太陽電池」という言葉、
ニュースで見かけて気になった方も多いはずです。
結論から言うと、
環境省は27年度予算の概算要求で、ペロブスカイト太陽電池の関連経費に26年度の4倍にあたる280億円を計上する見通しです。
薄くて軽く、曲げられるのが特徴の次世代型太陽電池で、
日本が原料調達で強みを持つ分野として期待されています。
この記事では、支援強化の内容と、
国がここまで力を入れる理由を整理します。
- 支援額が4倍の280億円になる見通し
- ペロブスカイト太陽電池の特徴
- 国が支援を強化する理由
- 2040年に向けた政府目標
- 現時点でまだ分かっていないこと
支援額は26年度の4倍・280億円規模に拡大
時事通信や毎日新聞の報道によると、
環境省は27年度予算の概算要求で、
ペロブスカイト太陽電池関連の経費として26年度予算のおよそ4倍にあたる280億円程度を盛り込む見通しだと伝えられています。
同時に、従来型のシリコン製パネル本体への購入補助は、
2027年度以降に新設する分から廃止する方針も示されており、
従来型から次世代型へ、支援の重点を大きくシフトさせる形になっています。



予算が4倍というのは、
かなり思い切った積み増しなんですよ。
それだけ国が本気で普及させたい分野、ということですね。
- 27年度予算概算要求: 前年度比4倍、約280億円
- 従来型パネル本体の購入補助: 27年度以降新設分から廃止方針
- 工事費の補助: 原則継続
制度の詳細は、環境省の公式ページでも公表されています。
環境省「ペロブスカイト太陽電池の導入支援」もあわせて確認しておくと理解が深まります。
ペロブスカイト太陽電池とはどんな技術か
ペロブスカイト太陽電池は、
「ペロブスカイト」と呼ばれる結晶構造を持つ材料を使った次世代型の太陽電池です。
従来のシリコン製パネルと比べて薄くて軽く、フィルム状に曲げられるのが大きな特徴とされています。
この柔軟さを生かせば、
これまで設置が難しかった曲面やビルの壁面などにも
設置できる可能性があると期待されています。



曲がるパネルなら、
設置できる場所がぐっと広がりそう!



そうなんです。
屋根の形を選ばず設置できたり、
ビルの壁面でも発電できたりする可能性があるんですよ。
だからこそ、都市部での普及にも期待が集まっているんです。
国が支援を強化する理由は原料の国産化
国がここまで支援を強化する背景には、
原料調達の強みがあります。
ペロブスカイト太陽電池の主原料の一つである「ヨウ素」について、日本は世界2位の生産国とされています。
従来型のシリコン製パネルは世界市場の8割超を中国が占め、
国内供給の大部分を輸入に頼っている状況でした。
これに対してペロブスカイトは、主原料を国内で調達しやすいという強みがあります。
特定の国への依存度を下げつつ、
国内の産業競争力を高められる分野として、
国が重点的に予算を投じたい理由になっています。
従来型は「価格が下がったので補助を縮小」、次世代型は「国産化できるので支援を拡大」という、対照的な方針になっているのがポイントです。
2040年に原発20基分・20ギガワットが政府目標
政府はペロブスカイト太陽電池について、
中長期的な導入目標も掲げています。
報道によると、2040年までに、原発20基分に相当する20ギガワットの発電量を賄う目標を政府は示しているとされています。
今回の予算積み増しは、
この長期目標に向けた足がかりの一つと位置づけられそうです。
2040年までに、ペロブスカイト太陽電池で原発20基分に相当する20ギガワットの発電量を目指すとされています。産業競争力強化の観点からも、国内生産の拡大が重視されています。
一般家庭向けにいつから本格的に販売・設置が広がるかなど、普及の具体的なスケジュールは現時点で公表されていません。今後の実用化・量産化の進み方によって変わってくる部分です。
従来型パネルとの役割分担はどうなるのか
今回の方針は、
「従来型をやめてペロブスカイトに一本化する」
という単純な話ではなさそうです。
従来型のシリコン製パネルは、すでに技術が確立しており、価格も下がっているため、
補助がなくても導入しやすい状況になりつつあります。
一方でペロブスカイトは、まだ実用化・量産化の途上にある技術であり、
普及を後押しするために手厚い支援が必要な段階です。



結局、どっちのパネルを
選べばいいのか迷いそう。



今すぐ設置したい方は、
すでに実績のある従来型が現実的な選択肢ですよ。
ペロブスカイトは、これから一般家庭にも広がっていく技術として、
今後の情報をチェックしておくのがおすすめです。
「今すぐ導入したいなら従来型」「将来の技術動向をチェックしたいならペロブスカイト」と、目的によって見るべきポイントが変わってきそうです。
今回の報道は、8月26日に時事通信をはじめとする複数の報道機関が伝えたもので、
環境省が正式に発表した内容ではなく「方針を固めた」段階の情報です。
予算の最終決定や、支援策の詳細な運用方法については、
今後の予算編成プロセスを経て正式に固まっていく見通しです。
継続的に公式発表をチェックしておくとよさそうです。
編集部の考察
そう予想する理由は2つあります。
1つ目は、支援額が26年度の4倍という異例の伸び幅である点です。単なる技術開発支援であれば、ここまで急激な積み増しにはならないはずです。
2つ目は、日本が主原料ヨウ素で世界2位の生産国という強みを持つ点です。原料から製品まで国内で完結できる分野は多くなく、これは産業競争力強化の観点で優先度が高いのではと考えられます。
これはあくまで報道内容をもとにした編集部の予想であり、環境省が公式にこの狙いを説明しているわけではありません。今後の予算編成の内容次第で変わる可能性がある点はご了承ください。
よくある質問
- ペロブスカイト太陽電池はもう買えますか?
-
一般家庭向けの具体的な販売時期や価格については、現時点で公表されていません。国は27年度予算で支援を大きく積み増す方針を示している段階です。
- 従来型のシリコンパネルより発電効率は高いのですか?
-
発電効率については技術開発が進んでいる段階で、条件によって数値は変わります。本記事の情報源となった報道では効率の具体的な比較数値までは示されていないため、断定は避けます。
- なぜヨウ素の生産量が関係するのですか?
-
ヨウ素はペロブスカイト太陽電池の主原料の一つとされ、日本は世界2位の生産国です。原料を国内で調達しやすいことが、輸入依存を減らしたい国にとって大きな強みになっています。
まとめ
環境省は27年度予算の概算要求で、
ペロブスカイト太陽電池関連の経費を26年度の4倍、280億円規模に拡大する見通しです。
背景には、主原料ヨウ素を国内で調達できる強みと、
特定国への依存を減らしたいという狙いがあります。
従来型パネル本体への購入補助が27年度以降廃止される方針が示される一方で、
次世代型への投資は大きく積み増される、
対照的な政策の転換点といえそうです。
政府は2040年までに原発20基分相当の発電を目指しており、
今後の実用化・普及のスピードにも注目が集まります。
薄くて曲げられるという特性上、
将来的には住宅の屋根だけでなく、
ビルの窓や壁面、車の屋根など、
これまで太陽光発電が難しかった場所にも
設置が広がる可能性があるとされています。
実用化が進めば、都市部でも太陽光発電を導入しやすくなる、
という期待につながっています。
今後の技術開発の進み具合にも注目しておきたいところです。
参考: 時事ドットコム「太陽光パネル購入補助廃止へ 次世代型導入に重点―環境省」 / 環境省「ペロブスカイト太陽電池の導入支援」
最後までお読みいただき
ありがとうございました。










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